「迷いがちな分別ルール再確認:知立市のごみ処理を妨げる『落とし穴』」
「分別の間違い」と「危険物の混入」
まず、最も対応に苦慮するのは、やはり分別の間違いや危険物の混入です。
1. 分別されていないごみやルール外の持ち込み
きちんと分別されていないごみが持ち込まれると、その場で仕分け作業をやり直さなければならず、処理の流れが大きく滞ってしまいます。
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特に、燃やせないごみや粗大ごみとして持ち込まれたものの中に、まだ中身が入ったままの缶やビン、スプレー缶などが混じっていると大変危険です。
2. リチウムイオン電池などの危険物
近年、特に増えていて困っているのが、リチウムイオン電池の混入です。これらが処理の過程で潰れたりすると、火災の原因となり、センターの設備や作業員の安全を脅かすことになります。
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小型家電やモバイルバッテリーに含まれていることが多いのですが、これらは絶対にごみとして捨てず、専門の回収ルートにお出しいただく必要があります。
3. ルールやマナーの課題
一部ではありますが、受付時間外に勝手に置いていかれる方がいたり、職員の指示に従っていただけないケースもあります。安全でスムーズな運営のためには、皆様のご協力が不可欠です。
皆様へのお願い
私たちは、安全かつ効率的にごみを処理するために日々努力していますが、皆様の**「正しい分別」と「ルール厳守」**が何よりも大切になります。
知立市の分別ルールを守っていただき、特に**「中身を空にする」「危険物を混ぜない」**という一点にご注意いただけると、本当に助かります。
皆様がルール通りに分別してくださっているごみの中に、たった一つルール外のものが混じるだけで、**「安全性の問題」「処理効率の低下」「設備への損害」**という3つの大きな影響が出てしまいます。
1. 安全性の問題(火災・怪我の危険)
これが最も深刻な問題です。間違った分別によって、作業員の安全が脅かされます。
危険物の混入による火災
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リチウムイオン電池・モバイルバッテリー: これが一番の問題です。燃やすごみや燃やせないごみとして捨てられると、収集車の中や、センター内の破砕・圧縮工程で強い力が加わり、発火します。実際にごみピット内で火災が発生し、消火活動のために処理がストップすることがあります。
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スプレー缶・カセットボンベ: 中身を使い切らずに「燃やせないごみ」などで出されると、破砕処理中に残留ガスが引火・爆発し、火災や作業員の怪我につながる非常に大きな危険性があります。
鋭利なものによる怪我
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割れたガラス、陶器、刃物: これらが新聞紙などで適切に包まれず、指定外の袋に入っていると、収集時や選別作業時に、作業員が手を切ったり、袋を破って怪我をする原因となります。
2. 処理効率の低下とコスト増
分別の間違いは、処理を滞らせ、結局は市民全体のコスト増につながります。
異物の手作業による除去
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プラスチック製品(容器包装以外): 燃やすごみとして出すべきおもちゃやバケツなどが、資源プラスチックのコンテナに混ざっていると、資源としてリサイクルできません。これらはすべて手作業で選別し、燃やすごみとして再処理する必要があり、時間と人件費が余計にかかります。
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生ごみ・液体の混入: 資源化できるはずの紙やプラスチック容器に、食べ残しや油などが付着していると、リサイクルの品質が大きく下がるか、そもそもリサイクル不可となり、汚れたごみとして処分することになります。
処理設備のストップ
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長いコードや布類: 燃やせないごみや粗大ごみ処理の過程で、長いビニールひも、ホース、衣類などが処理機やコンベアの回転部分に絡みつき、設備が緊急停止することがあります。停止すると、復旧までに数時間かかることもあり、その日の処理計画に大きな遅れが生じます。
3. 環境への影響とリサイクル品質の低下
ルール違反は、知立市が進めるリサイクルの努力を無駄にしてしまいます。
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汚れたびん・缶: 飲み残しやタバコの吸い殻が入ったままのびん・缶が資源として出されると、リサイクル工程で異臭を発生させたり、処理機を汚損したりします。その結果、せっかく集めた資源全体の品質を落としてしまいます。
このように、小さな分別の間違いが、現場では大きな危険や手間につながっているのが現状です。ご面倒をおかけしますが、どうか今一度、知立市の**「ごみと資源の分け方・出し方」**をご確認いただき、正しい分別にご協力をお願いいたします。
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